劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者

WOWOWで放送されたものを録画しておいたので見た*1
自分は原作信者なので、見ている途中から以下のように思っていた。
酷い。無茶苦茶だ。
原作エドの魅力は『目的のためには己の意志を貫き通し、間違いは反省しても心は決して折らない』ところであると思っている。だがアニメ版はTVの頃からエドの性格が原作から著しく乖離していたのだが、今作でもそれは健在のようで、心はボキボキに折れてまるで隠遁生活をしているかのような佇まいだった。
劇中の台詞からTV最終回から2年後*2の設定のようで、おそらくその間には錬金術世界への帰還のための甚大な努力があり、しかもその成果が芳しくなかったのだろうというのは想像に難くない。
だが人との関わりを避けるなど、あまりにもエドらしくない言動に違和感をおぼえる。いくらアニメ版のエドが後ろ向きなキャラだとしても、アルの安否だとか気掛かりな事はテンコ盛りなはずで、もっともっと足掻いてもおかしくない。まさかあれかい?アルがいないと何も出来ないヘタレなのかい?(笑)

ストーリーの方に目を移すと、もーどーにでもして下さいって感じでこれまた支離滅裂。詳しくは書かないが*3、どの登場人物にも感情移入出来る要素がないのもイタい。一昔前の独りよがりの同人誌みたいな匂いがプンプンする。

ラストも疑問。待っている人たちの元に帰らなくていいの?と思わずにはいられなかった。まぁ、それはいいとしよう。賢者の石の力を借りて開いた『扉』をどーやって閉じるっつーんだよ??てゆーかいつの間にか閉じたっぽいみたいだけど(苦笑)。

全体的にいかにインパクトを与えようかという点にのみ注力し、キャラを活かそうとしていない脚本にがっかりだった。アニメ版ならではの納得いく結末を示してくれるのではないかと期待して見た自分が馬鹿だったという事なんだろうなぁ。orz

*1:放送は5/5。見たのは多分5/6。

*2:ホーエンハイムが失踪して2年だっけ?

*3:面倒臭いので(爆)。